実践臨床統計学専門セミナー・ハンズオン
pSta-Special hands-on: practical Statistics Special Seminar hands-on for Clinical Investigators
1990 年代以降のEvidence-Based Medicineの振興を受けて、現代の医学研究において、統計学の果たす役割は極めて重要なものとなっています。アカデミアで行われる臨床研究・疫学研究では、研究の計画段階におけるサンプルサイズ設計から、ロジスティック回帰・Cox回帰を用いた多変量解析、傾向スコア解析など、高度な統計解析が行われることが既に一般的となっており、また、国際医学ジャーナルの多くで統計専門家による査読が行われるようになっています。現代の医学研究では、研究論文を執筆する上で、専門的なソフトウェアで統計解析を行うことは避けて通ることはできません。しかしながら、SASやStataなどの商用ソフトウェアは、個人で購入するためには高価であり、高度な解析を行うためにはプログラミングの知識なども必要になります。
EZRは、このような中、フリーの高機能な統計解析言語Rをもとに作られたGraphical User Interfaceによる無料の統計ソフトウェアです。EZRでは、Microsoft EXCELのような簡単な操作で統計解析を実行することができ、上記のような多変量解析などの高度な統計解析もマウス操作だけで実行することができます。EZRのベースとなっているRが、国際医学ジャーナルでも広く使われている高機能なソフトウェアであることもあり、臨床研究・疫学研究の統計解析でも、既に多くの研究論文で使われています。本セミナーでは、実際の医学論文の事例をもとに、臨床研究・疫学研究で用いられる実践的な統計解析の方法と、EZRでの解析方法について解説を行います。
EZRのダウンロード・インストールについては、以下のページをご参照ください。
Windows版 http://www.jichi.ac.jp/saitama-sct/SaitamaHP.files/download.html
Mac版 http://www.jichi.ac.jp/saitama-sct/SaitamaHP.files/statmedOSX.html
Linux版 http://www.jichi.ac.jp/saitama-sct/SaitamaHP.files/statmedLINUX.html
- 講師 野間久史先生 統計数理研究所データ科学研究系 准教授
全9回を予定
- イントロダクション ~EZRの基礎,記述統計,データの集計,グラフの書き方~
- カテゴリカルデータの解析(分割表の解析)
- 連続変数の2群の比較(t検定,ノンパラ検定)
- 線形回帰分析と相関分析
- ロジスティック回帰分析
- 生存時間解析(Kaplan-Meier曲線、ログランク検定)
- 生存時間解析(Cox回帰)
- 研究デザインと統計解析(特に、ケースコントール研究,マッチングをとったデザイン,診断法の評価研究)
- サンプルサイズの設計
場所: 昭和大学1号館7階講義室(下記参照)
※当日参加も可能ですが、可能な限り申込みフォームでの事前参加登録をお願いします。
日時・内容などに変更がある場合、このePCIウェブ・サイトや昭和大学学内情報共有基盤の教職員掲示板、メールなどで後日お知らせ致します。
また、11月1日より公開致しましたオンライン学習サイト(http://epci.jp/online_school/)におきまして、これまで開催したセミナーの講義動画ファイルをインターネットにアクセスできる環境であれば、何時でも何処でもオンデマンドで、パソコンだけでなくスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末でも受講可能です。動画ファイルの視聴は無料ですが、会員登録を要します。まだ会員登録がお済みで無い方は併せてご登録を検討頂きたくお願い致します。詳細につきましては、ePCIのホームページ(http://epci.jp/) をご参照下さい。