昭和大学研究推進室「昭和大学医療人のための臨床研究教育支援プロジェクト(education Project for Clinical Investigators: ePCI)」です。
昭和大学学士会後援セミナーとして、福島県立医科大学白川総合診療アカデミー 講師/白河厚生総合病院 総合診療科 科長の高田俊彦先生をお招きし、「症例報告の書き方」という演題名でご講演して頂きます。
セミナーはどなたでも参加して頂けます。昭和大学医学部および歯学部大学院認定セミナーに認定されましたので、当該大学院生の皆さまには受講票に印(またはサイン)を提供することが出来ます。当日参加も可能ですが、可能な限り申込みフォームでの事前参加登録(http://epci.jp/event/)をお願いします。
(講演抄録)日々、目の前の患者さんの診療に携わっていると、たくさんの発見に気づかされる。それらの発見は、すでに先人によって報告され、教科書や学術論文に掲載されているものがほとんどだろう。しかし、時に新しい知見や、報告はされているものの十分に認知されていない病態に遭遇することがある。それらを報告することは、医学の発展に貢献し、同じような状況で困っている患者さんや医療者の助けになりうる。エビデンスレベルが低いとはいえ1、症例報告は研究の一つの型である。症例報告がきっかけとなり、質の高い臨床研究が生まれ、エビデンスの構築につながることもある。目の前の患者さんから教えてもらった知見を発信して、医学の発展に貢献しよう!それは現場で汗を流しながら診療に真摯に向き合う医療者にこそ可能なことである。ただし、症例報告を行うのは、なんとなく珍しいから、面白いから、という理由ではないことを肝に命じたい。その症例を報告することで、よく見逃されている病態を共有することにつながる、有効な診断方法や治療法を提起するきっかけになりうる、などの明確なメッセージがあるのか検討する必要がある。さて、実際に症例報告を執筆しようとすると、様々な壁が立ちはだかっている。投稿先はどこにするのか、英文で書くといっても何から書いていいのかわからないetc… 本講演では、実際に投稿・掲載された症例報告を例に挙げながら、その意義、実際の執筆・投稿のコツについて解説する予定である。
- Oxford Centre for Evidence-based Medicine – Levels of Evidence. https://www.cebm.net/2009/06/oxford-centre-evidence-based-medicine-levels-evidence-march-2009/ Accessed on 13th March 13, 2018
その他、詳細につきましては、ePCIのホームページ(http://epci.jp/) をご参照下さい。どうぞよろしくお願い申し上げます。