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【研究業績】担当教員らの英文原著論文が Clinical and Experimental Nephrology に掲載されました

ePCI担当教員の長谷川 毅 准教授(昭和大学研究推進室/昭和大学藤が丘病院腎臓内科(兼担))らの英文原著論文、”Clinical Prediction Models for Progression of Chronic Kidney Disease to End-Stage Kidney Failure under Pre-dialysis Nephrology Care: Results from the Chronic Kidney Disease Japan Cohort Study.”がClinical and Experimental Nephrologyに掲載され、PubMedにも収載されました。Open accessでFulltextも公開されています。

Hasegawa T*, Sakamaki K, Koiwa F, Akizawa T, Hishida A (*corresponding author). Clinical Prediction Models for Progression of Chronic Kidney Disease to End-Stage Kidney Failure under Pre-dialysis Nephrology Care: Results from the Chronic Kidney Disease Japan Cohort Study. Clin Exp Nephrol. 2019;23(2):189-198. [PubMed][Fulltext].

わが国の慢性腎臓病患者の大規模コホートであるCKD-JACのデータを用いて、簡便で精確な臨床予後予測モデル(末期腎不全発症)の構築と検証を行いました。

わが国の慢性腎臓病患者数は現在1300万人以上と推計され、あらたな国民病のひとつと言われています。また透析療法を必要とする末期腎不全患者数は国内で約33万人であり、患者自身の身体的精神的負担が大きいだけでなく持続可能な社会保障の観点からも、慢性腎臓病対策は医療の大きな課題です。慢性腎臓病悪化の経過は年齢や性別、並存疾患などによって個人でばらつきが大きく、一律に予測することは困難であり、個々人の臨床予後を予測するツールの開発が求められていました。

米国で開発された末期腎不全発症予測モデルは既にありますが、腎不全進行速度や心血管イベントなどの合併症発症リスクが米国人と大きく異なる日本人を対象としたものは、本研究が初めてです。この臨床予後予測モデルを臨床現場で用いることで、より適切でオーダーメイドな患者ケアや”shared decision making” (患者と医療者の協働意思決定)を促進することが期待されます。

その他、ePCI関連の研究業績につきましては、ePCIホームページの研究業績タブをご参照下さい。