実践臨床統計学専門セミナー・ハンズオン2

実践臨床統計学専門セミナー・ハンズオン2

pSta-Special hands-on 2: practical Statistics Special Seminar hands-on 2 for Clinical Investigators

2019年10月から新たに開講する、統計商用ソフトウェアSAS (JMP Clinical)(OS Windows 7 64bit以上のみ)を用いたハンズオン・セミナーです。事前参加登録をされた本学専任教育職員・大学院生の方にはSURACからインストールメディア(USBメモリ)を無料で提供致します(ご所属先への配送もしくはSURACでの手渡し)。セミナーの受講にあたって事前にSAS(JMP Clinical)のインストール(お使いのPCの性能によりますが30分から1時間くらいの時間を要します)を必要としますので、出来るだけ早めの事前参加登録をお願い致します。

1990 年代以降のEvidence-Based Medicineの振興を受けて、現代の医学研究において、統計学の果たす役割は極めて重要なものとなっています。アカデミアで行われる臨床研究・疫学研究では、研究の計画段階におけるサンプルサイズ設計から、ロジスティック回帰・Cox回帰を用いた多変量解析、傾向スコア解析など、高度な統計解析が行われることが既に一般的となっており、また、国際医学ジャーナルの多くで統計専門家による査読が行われるようになっています。現代の医学研究では、研究論文を執筆する上で、専門的なソフトウェアで統計解析を行うことは避けて通ることはできません。
SAS (JMP Clinical)は、統計解析ソフトウェアの中でも、現在、世界中で最も多く利用されているもののひとつで、149ヶ国, 約83,000以上の機関で利用されています。教育研究機関、製薬企業、医療機関での導入実績も多く、医学論文の統計解析にも広く用いられています。統計解析に利用することのできる機能は、現在、利用できるソフトウェアの中でも最大規模であり、傾向スコア解析やマルチレベルモデル、ベイズ統計学の手法など、高度な手法も実装されています。解析結果の正確性は保証されており、信頼性も高いと言われています。しかしながら、SAS(JMP Clinical)を駆使した解析を行うためには、ソフトウェアの機能や最低限のプログラムのスキルを身につける必要があります。
本セミナーでは、実際の医学論文の事例をもとに、臨床研究・疫学研究で用いられる実践的な統計解析の方法について解説しながら、SAS(JMP Clinical)を用いた具体的な解析方法について平易な解説を行います。分割表の解析などの入門レベルの内容から、GEE,マルチレベルモデル,傾向スコア,多重代入法など、現代医学研究で必要とされるアドバンスドなレベルのトピックまで扱います。

  • 講師  野間久史先生  統計数理研究所データ科学研究系 准教授

2019年度予定

10/7 SASの概要と記述統計
11/11 分割表の解析と仮説検定
12/9 信頼区間とt検定,Wilcoxon検定
2/3 対応のあるデータの解析と3群以上の比較
3/9 線形回帰分析と相関分析

場所・時間: 昭和大学1号館7階講義室  18:30~19:30